2013年10月1日火曜日

続・HPLC分析のコツ(1) ゴーストピーク対策 -クリーンアップカラムの利用-

グラジエント溶出法を使用したHPLC測定では、以下のような理由でゴーストピークが出現し、目的成分の検出を妨害することがあります。このような妨害成分を除去することで、より精度の高い測定結果を得られることがあります。

・劣化した水の使用
・緩衝液として使用した試薬に含まれる微量の不純物
・ポリ瓶から溶出された可塑剤
・周囲の空気中成分の移動相への溶解

クリーンアップカラムは、高圧混合グラジエント溶出法において、溶出力の弱い移動相溶媒を送液しているポンプの出口側に接続することで、溶媒中のゴーストピークの原因となる成分を吸着し、ピークを低減させることが期待できます。

図 水の送液ポンプ出口にクリーンナップカラム、接続前(上)と接続後(下)のデータ

左図は、クリーンアップカラムを使用する前のクロマトグラムです。大きなゴーストピークが観測されています。一方、水の送液ポンプの出口にクリーンアップカラムを接続して測定したデータが、右図になります。ゴーストピークが消滅していることが良くわかります。

■詳しくは
日本分光HP-Clean up Column