2014年4月22日火曜日

時短、省溶媒分析のすゝめ(2) しみの抽出測定

繊維などの物質に混入した「しみ」を分析する場合、一般には、一度有機溶媒などで抽出し、それからサンプル調整して測定する必要があります。しかし、金蒸着ミラーと顕微赤外反射法を用いると、もっと簡単に測定することができます。

図に示すのは、布に付着した「しみ」です。これを手ごろな大きさにカットし、金蒸着ミラーにのせ、3μLのクロロホルムで抽出します。布を取ったあと、金蒸着ミラー上の残渣を顕微赤外反射法で測定します。

図 布のしみを金蒸着ミラー上に抽出


布などに付着した「しみ」を測定する場合には、非常に簡単に、すばやく測定できます。有機溶媒も、極少量で済みます。下図に、顕微赤外反射法で測定した「しみ」のIRスペクトルを示します。

図 しみ(オイル)のIRスペクトル