2013年6月26日水曜日

光のふしぎ(18) 孔雀(くじゃく)

前回のホタルの発光は、
オスがメスにプロポーズするための行動でした。

同様な行動に、
オスの孔雀が派手に羽を広げるというものがありますが、
これもメスへの求愛によるものです。

オスの孔雀の羽は大きく、非常に派手です。
目玉のような模様に、
エメラルドグリーン、コバルトブルーのキラキラした色が
羽全体に広がっています。
この色は、カメレオンのように色素による色ではありません。

孔雀の羽を電子顕微鏡で見ると、規則的に並んだ非常に小さな粒が見えます。
これはメラニンの粒で、光の波長以下(数十から数百nm)の間隔で並んでいます。

この羽に光が当ると、干渉という現象が起こります。
コンパクトディスクの記録面がキラキラしているのや、
宝石のオパールがキラキラしているのと同じです。

光を反射する際、表面の凹凸により
ある波長(色)の光を強めあい、
ある波長(色)の光を打ち消しあう、
そのため、特定の色の光のみ見えるという現象です。
(角度や凹凸の大きさが変われば、強めあう波長、色が変わります。)

この現象を光の干渉、
光の干渉によって出る色を構造色といいます。

アワビなどの貝類の内側や、ある種類の蝶がキラキラしているのも
この構造色によるものです。