2013年6月27日木曜日

ちょっとひと工夫<減塩⑨> /社員食堂の栄養士さんから(55)

 前回に引き続きカリウムについて取り上げます。

 過剰なナトリウムを排泄させる作用のあるカリウム、一体どれ位摂取したらよいのでしょうか?

 基本的にはナトリウムと同じ量とされています。例えば食塩10g(=ナトリウム約3、9g)摂取している人なら必要なカリウム量は約4g・・・という具合です。

 ただし、腎臓に障害がある場合は処理能力が低く、逆にカリウム制限が必要になるので注意しましょう。

 カリウムが不足しやすいのは、食塩を摂り過ぎている人、利尿降圧剤を飲んでいる人、よくお酒やコーヒーを飲む人、ストレスが強い人、野菜や果物の摂取が少ない人などです。

 心当たりのある人は意識してカリウムを摂取するようにしましょう。次回はカリウムを多く含む食品をご紹介します。

2013年6月26日水曜日

光のふしぎ(18) 孔雀(くじゃく)

前回のホタルの発光は、
オスがメスにプロポーズするための行動でした。

同様な行動に、
オスの孔雀が派手に羽を広げるというものがありますが、
これもメスへの求愛によるものです。

オスの孔雀の羽は大きく、非常に派手です。
目玉のような模様に、
エメラルドグリーン、コバルトブルーのキラキラした色が
羽全体に広がっています。
この色は、カメレオンのように色素による色ではありません。

孔雀の羽を電子顕微鏡で見ると、規則的に並んだ非常に小さな粒が見えます。
これはメラニンの粒で、光の波長以下(数十から数百nm)の間隔で並んでいます。

この羽に光が当ると、干渉という現象が起こります。
コンパクトディスクの記録面がキラキラしているのや、
宝石のオパールがキラキラしているのと同じです。

光を反射する際、表面の凹凸により
ある波長(色)の光を強めあい、
ある波長(色)の光を打ち消しあう、
そのため、特定の色の光のみ見えるという現象です。
(角度や凹凸の大きさが変われば、強めあう波長、色が変わります。)

この現象を光の干渉、
光の干渉によって出る色を構造色といいます。

アワビなどの貝類の内側や、ある種類の蝶がキラキラしているのも
この構造色によるものです。






2013年6月14日金曜日

ちょっとひと工夫<減塩⑧> /社員食堂の栄養士さんから(54)

今回は減塩に関連してナトリウムの悪影響を減らすカリウムに注目してみたいと思います。

カリウムは体の細胞の体液を正常な状態に保つ働きがあります。余分なナトリウムがあればその排泄を促すなど、過剰なナトリウムの血圧を上げる作用に対して血圧を下げるように働きます。

カリウムには、心臓など筋肉の収縮や神経伝達を支える働きもあります。そのため、カリウムが不足するとナトリウムの影響が強くなって血圧が上がりやすくなったり、筋力低下や自律神経の乱れ、不整脈などを起こしやすくなります。

 逆にカリウムを過剰に摂取しても、高カリウム血症となり、悪影響を及ぼします。

カリウムを上手に利用したいものですね。食品のカリウムの含有量については、次回紹介します。

2013年6月11日火曜日

光のふしぎ(17) ホタルのひかり

最近ではずいぶん少なくなってしまいましたが、
東京でも、青梅から奥多摩のあたりでは見られるようですね。

今回は夏の夜の風物詩、ホタルのひかりについて取り上げます。

ホタルが発光するのは、オスとメスがプロポーズするためです。
では、ホタルはどのようにして発光しているのでしょうか?

ホタルの発光機構に関しては研究が進んでいて、発光基質であるルシフェリンがルシフェラーゼの触媒作用によってATP(アデノシン三リン酸)と反応し、生じた中間体がさらに反応をすすめ、発光体であるオキシルシフェリンを生成します。オキシルシフェリンはエネルギーの高い不安定な状態にあり、分解して基底状態へと変化し、光を放出します。

ホタルの発光効率は、蛍光灯の2倍以上高いといわれています。蛍光灯に比べ、熱として放出されるエネルギーが少ないためだそうです。熱に逃げない分、より明るく光ることができます。

愛の力は偉大ですね!

2013年6月6日木曜日

ちょっとひと工夫<減塩⑦> /社員食堂の栄養士さんから(53)

今回は乳製品・漬物・佃煮類などの加工食品の塩分含有量をご紹介します。

プロセスチーズ(25 g)0.7 g
カッテージチーズ(25 g)0.3 g
梅干し(1個10 g)2.1 g
らっきょうの甘酢漬け(4個40 g)1.0 g
たくあん(20 g)1.4 g
大根の糠漬け(20 g)0.9 g
きゅうりの糠漬け(20 g)0.6 g
福神漬け(20 g)1.5 g
昆布の佃煮(10 g)1.2 g
のりの佃煮(10 g)1.0 g 以上

これらの加工食品をあまり気にすることなく食べている人も多いと思いますが、 塩分の多いものは控えめにしたり、塩分の少ないものに代替するなどの工夫をするようにしましょう。