2015年1月7日水曜日

多摩アナリティカルバレーセミナーのご案内


~先端計測分析機器の連携による材料研究の新展開~

お客様各位

 この度、首都大学東京と日本電子株式会社の共催(協賛:株式会社リガク・日本分光株式会社)により「多摩アナリティカルバレーセミナー ~先端計測分析機器の連携による材料研究の新展開~」を開催いたします。
 昨今の材料研究分野では、環境に優しい触媒、従来材料を凌駕する高機能な吸着・分離材料、革新的な二次電池部材など、ナノレベルで制御された高度な材料開発が必要となってきております。このようなより高度な材料開発を加速するためには、電子、光、Ⅹ線を用いた複数の計測・分析機器を総合的に活用することが必要不可欠な手法として注目されております。

 本セミナーでは産官学が連携し、それぞれの立場から材料研究への新しいアプローチをご紹介させていただくとともに、多摩川に程近い丘陵地帯に拠点を構える分析機器メーカー各社より、最新の分析技術や、先端材料開発の一助となるようソリューションを発信してまいります。併せて装置紹介やパネル展示を予定しております。

 時節柄大変ご多忙とは存じますが、何卒ご参加くださいますよう謹んでお願い申し上げます。

主催: 首都大学東京・日本電子株式会社 
協賛: 株式会社リガク・日本分光株式会   


▼開催日/会場

日程:2015 年1月23日(金) 13:00~18:15(受付12:40より)

会場:首都大学東京 南大沢キャンパス 国際交流会館 大会議室
*首都大学東京 正門より入門後、アーケードに沿ってお進みください
〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1

交通アクセス:京王線 京王相模原線 南大沢下車 徒歩10分
首都大学東京・交通アクセス

▼申し込み方法

参加費:無料

定員:120名 ※先着順での受付となります。お早目にお申込みください。

お申し込み方法:下記PDFをダウンロードしてご記入の上、FAXまたはE-mailでお申込み下さい。

申込書

お申込み締切り:2015年1月21日(水)


▼プログラム
12:40~13:00
受付
13:00~13:10
開会ご挨拶
首都大学東京 副学長 奥村 次徳
13:10~13:55
基調講演「我が国経済と分析機器・材料研究の行方」
経済産業省 大臣官房審議官(製造産業局担当) 高田 修三 様
13:55~14:20
「X線回折法による次世代新エネルギー材料の評価事例」
株式会社リガク 応用技術センター 屋代 恒
14:20~15:05
「リチウム空気二次電池の現状と展望」
物質・材料研究機構 ナノ材料科学環境拠点(GREEN) 運営総括室長 久保 佳実 様
15:05~15:25
コーヒーブレイク

15:25~15:50
「先端分光イメージングシステムによる材料分析への応用」
日本分光株式会社 分光分析技術部 赤尾 賢一
15:50~16:15
「種々の表面分析装置を用いたグリーンマテリアルへの応用」
日本電子株式会社 SA事業ユニット 高倉 優
16:15~17:00
「リチウム電池における材料分析手法」
首都大学東京大学院 都市環境科学研究科分子応用化学域 金村 聖志
17:00~17:05
閉会ご挨拶
日本電子株式会社 取締役兼副社長執行役員 渡邊 愼一
17:05~18:15
ミキサー


2014年11月12日水曜日

分析のひと工夫(6) 吸光度が極めて小さい試料の測定

分光光度計を用いて吸光度が極めて小さい水の色を測定する場合、光路長10mmの角セルでは、測定値が小さすぎてうまく測定ができません。そこで、光路長300mmのセルとそれを収める大型試料室を用意しました。

図1、300mmの長光路セルと大型試料室

分光光度計の測定光はレーザーではないため、光路長が長くなると光束が広がってしまいます。光束の広がりによる測定値への影響を抑えるため、検出器部に積分球を採用しました。この装置で測定した吸収スペクトルから、色度座標xyと明度Y*を算出します。

図2は、浄水、水道水、地下水、河川水の測定データです。光路長10mmのセルで測定した場合は、色度座標xy及び明度Yから色の違いを識別することができませんでしたが、300mmのセルではその違いをハッキリと識別できました。

このように、吸光度が極めて小さい水のような試料を測定するには、光路長を長くすることが有効です。


図2、10 mm(上)、300 mmセル(下)の
色度座標xyと3刺激値Y

* 色を感じるための刺激量の一つです。人間の目にはR・G・Bを認識する組織があります。光源の分光分布と試料の透過率、等色関数を掛け合わせたものの積分値X、Y、ZがそれぞれR・G・Bにあたり、これらX、Y、Zで色を表現する方式をXYZ表色系といいます。詳しくはJIS Z 8701-1999を参照してください。さらにXYZ表色系から絶対的な色合いを分かりやすく表現するため、色度座標xyと明度Yを用いたxyY表色系が考案されました。xyY表色系により全ての色は、x,yによる二次元平面および明度Yで表現できます。

2014年10月29日水曜日

分析のひと工夫(5) 蛍光性試料の透過率測定

蛍光性試料を分光光度計で測定する場合、透過光だけでなく試料からの蛍光も検出器に入射されてしまうため、正しい透過率を測定することが困難です。

図1 分光光度計による蛍光性試料の測定

通常、このような試料は分光蛍光光度計を使用することで、蛍光の影響を取り除いて透過率を測定しますが、ここでは分光光度計を用いて蛍光性試料を簡易的に測定するための工夫を紹介します。

分光光度計を用いて蛍光性試料の透過率を測定する場合、試料と検出器の距離を離すことで、指向性のない蛍光の影響を抑え、指光性のある透過光を選択的に測定することができます。

今回は実験的に、蛍光性を持つビタミンの錠剤を測定しました。また、試料と検出器の距離を離すため、300mmセル用の大型試料室を用いました。試料と検出器の距離を離しながら測定を行ったところ、距離と透過率の関係は図2のグラフに示すとおりとなりました。一定以上の距離をとることで、蛍光の影響が抑えられていることが分かります。

図2、ビタミンの錠剤の透過率(縦軸)と
試料と検出器の距離(横軸)のグラフ

このように、分光光度計でも簡易的に蛍光性試料の透過率を測定することができます。

2014年10月16日木曜日

分析のひと工夫(4) コンタクトレンズの測定

今回はコンタクトレンズの測定を紹介いたします。消費者が使用するのに近い状態でコンタクトレンズの品質を評価するため、保存液に浸した状態で透過スペクトルを測定することがあります。その際、図1のように、石英板に試料を挟んで測定します。

図1 石英板に挟んで測定

しかし、この方法では、
・ハードコンタクトレンズは測定できない(割れないように挟むのが難しい)
・気泡が入りやすい
・中心部に光を当てにくい
・作業環境が濡れる
という問題点があります。

そこで、図2のように、水平置き積分球の上に置いた試料ホルダにコンタクトレンズをセットしました。試料ホルダに保存液を浸して測定を行ったところ、透過スペクトル(図3)を得ることができました。

図2 水平置き積分球を用いて測定

このように、水平置き積分球を用いることで、保存液に浸した状態でのコンタクトレンズの透過スペクトルを容易に測定することができます。

図3 保存液に浸したコンタクトレンズの透過スペクトル

2014年10月1日水曜日

分析のひと工夫(3) ダイヤモンドの測定

人工的に放射線処理したダイヤモンドは、その痕跡として740nm付近に微弱な吸収ピークが観測されます。このピークの有無で、放射線処理したダイヤモンドを判定します。

ダイヤモンドなどの宝石は試料がセットしにくいうえ、ブリリアントカットされているため、ほとんどの光を反射します。分光光度計で測定するには、反射を抑えるため、ガードル方向に光を透過させ、測定する必要があります。(凄いテクニックですね!)

図、ブリリアントカットの切子面の各名称

このような測定には、水平置き積分球が有効です。水平置き積分球を利用することで、簡単にダイヤモンドのガードル方向に光を透過させ、測定することができます。その結果、人工的に放射線処理したダイヤモンドは740nmに吸収ピークを持ち、天然のダイヤモンドはピークがないことが確認できました。

図、水平置き積分球によるダイヤモンドの測定

本測定により、人工的に放射線処理したダイヤモンドを判定することができます。