生物ですのでお早めにお召し上がりください。という土産ものについている注意書きを読んで「げげっ、この中に何か生き物がはいってとんのか、そりゃ早よ食べないかんわな。こんなもん、長いことおいといたら、エサもやらないかんし、逃げ出しでもしたらたいへんやし。でも、ちょっと待てや。こんな中に生き物なんてはいっているはずないで。あっ、そうか、これ、なまものって読むんか」なんて経験はありませんか。私はわかっていても度々こういう勘違いをしてしまいます。これは、生物を「せいぶつ」と読んでしまい、せいぶつ=生き物と考えてしまうことによるものではないかと思います。この生物をせいぶつと読んでしまうのは、受験勉強の「生物」で苦労したその後遺症ではないかと考えるのであります(生物の先生ごめんなさい)。
▼カラムの消費期限
「購入したカラムは早めにお使いください。」
というお話が今回の題材です。最もよく利用されているODS カラムを例にとって説明します。カラムの多くは、カラム検査に用いた移動相(アセトニトリル:水など)で満たされた状態で出荷されます。これは、カラムにとって理想的な保存状態であるとは言えません。長い目でみるとカラムによっては、徐々にシリカゲルと結合しているODS基が、はがれていくものもあります。従って、購入直後のカラムと長期保存(半年から1年以上)してあったカラムでは、充填剤の状態が違ってくることがあります。当然、保持時間や分離挙動も変わってきます。従って、購入したカラムの性能を十分利用して頂くためには、早めに使用していただくのが一番よいのです。
それじゃあ、「使い終わったカラムの保存方法は?」と疑問を持たれた方もいるかと思います。次回はそのあたりをお話したいと思 います。