2013年2月20日水曜日

光のふしぎ(9) 偏光グラス

釣りやスノーボード、テニスなどで売られている、ちょっと高価なサングラス、今回は偏光グラスについて取り上げます。

一般的なサングラスは、目に入る光の量を減らし、眩しさを抑えるというものです。偏光グラスは、それに加えて、水面、雪面などで乱反射する光をカットし、見えやすくするというものです。水面や雪面等の界面に光が当ると、透過する光以外に反射が生じます。これが原因で、水面下の様子をうつす透過光と混ざって、見えにくくするのです。

水面等で起こる反射は特殊で、フレネル反射といい、表面に対して水平方向の偏光成分のみ反射するという特徴があります。偏光グラスは水平方向の偏光をカットするようにできているので、乱反射は目に入りません。

一方、水面下からの透過光は、水平だけでなく垂直方向の偏光成分も含まれているため、
偏光グラスを通して見ることができます。


これにより、水面下からの透過光(水中にいる魚の様子)だけをクリアに見ることができるのです。

■参考
紫外可視分光光度計の固体測定テクニック