インク等に含まれる顔料は希釈を行うと、その溶媒や希釈率によって、吸収スペクトルの形が変化してしまうことがあります。そこで、インクを原液のまま分光光度計で測定する方法を検討しました。
インクの原液を通常の光路長10mmの角型セルで測定すると、測定できる吸光度の限界を超えてしまうため、吸収スペクトルを得ることができません。そこで、図に示すような光路長0.1mmの段差セルを用いて測定を行いました。
このように光路長を1/100まで短くすることで、インクのような濃い液体を希釈することなく原液のまま測定することができます。
また、このセルを使用することで試料の量は数μL程度と非常に少量で測定することができます。