2012年7月26日木曜日

今が旬です!<きゅうり> /社員食堂の栄養士さんから(20)

サラダや酢の物ですっかりおなじみの胡瓜。

 96%が水分なので栄養的にはほとんど期待できませんが、すがすがしい緑色やシャキッとした歯ざわりが夏場の食欲増進にひと役買ってくれます。

またビタミンCを破壊する酵素が含まれていますが、この酵素は熱や酢に弱いので酢の物や酸味のあるドレッシングで和えることによって働きを抑えることが出来ます。

漢方では身体を冷やしたり、利尿作用があるとされています。 購入する時には全体にツヤとハリがあり、イボがとがったものを選ぶようにしましょう。

2012年7月19日木曜日

今が旬です!<チンゲン菜> /社員食堂の栄養士さんから(19)

鮮やかな色でクセのないチンゲン菜。すっかりおなじみの中国野菜ですね。

 栄養的にはカロテン、ビタミンC、カリウムを豊富に含むので風邪予防効果が期待できます。 効果的にカロテンを摂取するためには、調理の際に油と組み合わせるのがオススメ!

炒め物以外の調理法でも、ちょっと油をたらすことによって色も歯ごたえもグンとよくなります。

 選ぶときには葉の幅が広く、つやがあって肉厚のものにしましょう。

2012年7月18日水曜日

HPLC分析のコツ(13) UV/VIS検出器のお話-その1

今回は検出器の話をします。まずは一番ポピュラーな検出器、紫外可視分光検出器(日本語で書くと何のことか分からなくなりそうですが、UV/VIS検出器です)から始めます。

検出器で大切なのは、選択性と感度です。UV検出器の場合、選択性を決めるのは検出波長です。本題にはいる前に横道にそれて、弊社セミナーで妙に感心される話題から始めます。

クロマトグラムの検出波長に、254nmや280nmが多い理由を知っていますか。いまでこそ波長可変の検出器は当たり前ですが、昔は、低圧水銀ランプを光源にした検出器がほとんどでした。この装置は水銀の輝線(254nm)を利用していたので検出波長を選ぶことは出来ません。したがって検出波長も254に決まっていたのです。この波長に
極大吸収があるとか、選択性がよいと言うことでは決してありません。核酸とか芳香族化合物の検出に適していたのでよく使われました。

波長可変型のUV検出器の光学系(上図)
「280nmは何の輝線かな?」なんて辞書を引いてる人もいるかも知れませんね。鉛、マンガン、ビスマス辺りが候補に上がってると思いますがハズレです。水銀の輝線(254nm)を白い粉(何か分かりません、もしご存じの方があったら教えてください)に当てると280nmの蛍光がでます。この波長が(強い吸収を持つため)、蛋白質の検出に使われてきたため、254、280nmの2波長を選択できる検出器がありました。  この他にも214nm(Znランプ)、229nm(Cdランプ)や水銀ランプとフィルターを組み合わせた436、456nm等が使われています。いかにも意味有りげな検出波長は、こんな風にランプの輝線で決まっていたのです。

本題では
「文献や過去のデータに惑わされないで、目的成分に適した波長を判定しましょう」
と言いたいのです。

とは言ってもただ単に感度を上げるために極大吸収波長にすればいいという事でもありません。選択性を上げるために感度を犠牲にして長波長側にずらしたり、逆に選択性に目をつむって感度を稼ぐために短い波長に設定したりと言うケースもあります。目的に合わせて検出波長を設定しましょう。
 一般に、波長を短くすると感度は良くなりますが、選択性は無くなり妨害ピークの影響を受け易くなります。逆に、波長を長くすると選択性は向上しますが、感度が悪くなります。ただ妨害ピーク等の選択性の点については、検出器だけではなく、前処理や分析条件を含めた分析全体で考える必要があります。 

■参考
UV-4570紫外可視吸光度検出器(動画)

HPLCの基礎(4)各種検出器の特徴

2012年7月12日木曜日

今が旬です!<みょうが> /社員食堂の栄養士さんから(18)

みょうがは東アジア原産の野菜で茎も花も食用になります。

 独特の香り成分は発汗や呼吸・血液循環を良くする作用があり、また熱冷ましや解毒効果も期待できます。夏バテしやすいこの季節にもってこいの食材です。

選ぶ時には、色つや良く、しっかりした触感のあるものにしましょう。 みょうがを食べて頭をシャキっとさせましょう!

2012年7月5日木曜日

今が旬です!<しそ> /社員食堂の栄養士さんから(17)

夏の薬味としてお馴染みのしそ。

 あの特有の香り成分はシソアルデヒドという成分で、胃液の分泌を促すと同時に細菌の繁殖を抑える働きもします。

しそは1回あたりの使用量は少ないものの、100g中のカロテン含有量は野菜の中でトップ!薬味としてだけでなく、たっぷり摂取したいですね。天ぷらや肉・魚を巻いて揚げたり焼いたりするのもおすすめです。

購入する時は緑色が濃くみずみずしくハリのあるものを選びましょう。 夏のさわやかな香りを楽しんでくださいね。

2012年7月4日水曜日

HPLC分析のコツ(12) 移動相の話、まとめ

今回は、有機溶媒について触れたあと、移動相の話を総まとめします。
はじめは、Hexaneについて。順相クロマトグラフィーでよく使われる溶媒で、通常は移動相としてn-ヘキサンと表記されます。 市販のヘキサンは、n-ヘキサンを95%以上含むヘキサン異性体の混合物です。 同じような性質の混合物なので、気にする必要はないのですが、正確にはヘキサン類、hexanesと書くようにしたいものです。

つぎに、クロロホルムです。HPLC用のクロロホルムには2種類あるのをご存知ですか? 安定剤が違います。0.5~1%のエタノールを含むもの、アミレンで安定化されたものです。 サンプルによってはアルコールがあると不安定なものもあります。知っておくと何かのときに役に立つかもしれませんね。

つぎは、テトラヒドロフランです。この溶媒は、主に2つのケースで使われます。 有機溶媒系のサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)移動相として、もうひとつは逆相クロマトグラフィーにおけるオーガニックモディファイヤーとしてです。 SECでRI検出器を使う場合は、安定剤の入ったものを使います。分取、もしくはUV検出器を使うSECや、逆相クロマトグラフィーでは、 安定剤の入っていないものを使います。

これまでの移動相の話をまとめます。

1.混合溶媒の組成は正しく表示しましょう。
  パーセント表示と比率での表し方、どちらが悪いということではなくて作り方に対応した表記をしましょう。

2. W/Wで作るのか、V/Vで作るのか。
  混合溶媒を再現性よく作るには、比率に見合った精度のでる計量法を使うようにしましょう。

3.unambiguousかつuniqueな移動相条件の記載を。
  あいまいな表現や、作り方が何通りもあるような移動相条件の書き方はやめましょう。

4.pHメーターを使わないで緩衝液を作りましょう。
  省力化と再現性の向上に効果があります。   V/Vの組成を決めるまではちょっと面倒ですが、決まってしまえば再現性も良くなるし、かなり省力化できます。大量に作ることも可能になります。

6回にわたって、長々と書いてきた移動相の話はとりあえず終わりです。